コラム

社交ダンス物語

2017/06/15更新

社交ダンス物語 203 ヴェニーズワルツから学ぶ

ヴェニーズワルツから学ぶ


 ヴェニーズワルツといえば、ステップが少ない種目ですよね。『ナチュラル・ターン』と『リバース・ターン』(右回りと左回りの前進と後退)の繰り返しです。トップ・プロの解説によると、実はシンプルすぎて、一つのミスも許されない種目とか。なおヴェニーズワルツは、競技選手にとって一番ストレスが多く、体力を消耗する種目といわれます。フロアをくるくると目まぐるしく踊り続けて、休むところがありません。しかも選手達は一斉に同じステップを踏みますので、ラインや動きが他者とあらわに比較されてしまいます。競技会ではプロの先生の踊りはみな素晴らしく、目を見張るばかり。自分では順位がつけられません。でもヴェニーズワルツに関しては、「あの先生はスゴい!」と素人目にも違いが分かります。

 ヴェニーズワルツは、上級競技会(選手権)の準決勝から取り入れられる競技種目です。スーパーやショッピングモールでヴェニーズワルツの曲が流れていることはあっても、ダンスホールやパーティーでかかることは滅多にありませんし、自分達チビ・ハゲ組のような下のクラスのアマチュア選手には無縁(雲の上の種目)のようにも思われます。でも、ヴェニーズワルツの『前進』と『後退』は、スタンダードの全種目に共通する重要なステップなのだそうですよ。うちのコーチャーは推奨しています。それで自分達は、日々の練習に取り入れるようにしています。(下のクラスほど、取り入れるべき?)

 ところで皆さま、『ナチュラル』と『リバース』、どちらがお得意ですか? 自分達はどちらも苦手です。男女が入れ替わるだけの単調かつシンプルなステップとはいえ、一曲踊りきる頃(約1分半)には息が切れそう。うちのコーチャーの話によると、自分達チビ・ハゲの場合、ナチュラルよりもリバースの方が、まだマシに見えるそうです。『自分の中心を通過する』をイメージして踊るのですが、傍からは移動しないでコマのように回っているとしか見えない?(涙)男女が入れ替わる時には外回りの人は大きく、内回りの人は小さくを意識します。ワルツやタンゴといった他の種目との違いは、バリエーションがないこと。そして、ごまかしがきかないことです。ごまかすといえば自分の場合、サンバは得意です。シャドー・ボタ・フォゴは上手く踏めないので、バリエーションに見せかけて可愛くキックします。(苦笑)ヴェニーズワルツから学ぶこと、それはシンプルな繰り返しで魅せることは、本当に難しいということです。

 最後に、ダンスに限らず単純作業ほどパーフェクトであるべきと推奨いたします。オフィスならホッチキスで資料を留める作業、ゴム印を押す、封筒詰めなどがあります。新人職員の皆さま、入社して少しは仕事に慣れてこられた頃でしょう。上司から言いつけられる仕事に、コピー取りがありますよね。誰にでも出来る単純な仕事と軽く思ってはいませんか? でも、ダンスと同じ。単純な作業の繰り返しほど一つのミスも許されないと思われた方が、賢明でしょう。単純作業のミスは、一大事につながりかねませんので。コピーなら、部数の間違いはありませんか?(会議中に走れメロス!)資料もページが抜けてはいませんか? ダンスと同じです。シンプルな作業こそ、同期(ライバル)との差がより目立ってしまいます。上司(ジャッジ)はあなたを逐次チェックしているかもしれません!


★ 単純作業はノーミス目指せ!(ところで病院エッセイ、タイプミスはない?)

著者名 眼科 池田成子

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