コラム

社交ダンス物語

2018/07/01更新

社交ダンス物語 231 Take it easy

Take it easy


 読者の皆さまに、ご報告があります。前号(第222話)で、クリーニングに預けたひさや製のドレスが消えたと申し上げました。あれから数ヶ月後に、ドレスが発見されました。うちのリーダーの推察力は、刑事コロンボか名探偵コナン級? ドレスは盗難にあったそうです。盗んだ人は男性。おまわりさんの話によると、転売目的ではなく、その方のご自宅に筆者のドレスがあったというからスゴすぎ!(ムンクの叫びマーク)

 さて、昇級を目指した前期関東甲信越競技ダンス新潟県大会、こちらの結果報告もさせていただきます。スタンダードC級・ラテンB級はともに2回負け(2次予選敗退)。前回の山梨県大会では準決勝入りしたので(第225話)、今回は決勝進出を狙ったのですが、ダメでした。
「世の中そんなに甘くない。」ですって? ごもっとも(涙)。試合当日の朝は、縁起をかついでうちのリーダーにカツサンドを与えましたが、願いかなわず。自分達は新潟県の選手ですが、新潟で開催された試合で勝ったためしがありません。そのチビ・ハゲの心境とは、平家物語の有名なフレーズを引用させていただくと、
『ジャッジの思ひ忘れかや、採点の誤りか、こはいかにしつることどもぞやと、天に仰ぎ地に伏して、泣き悲しめども甲斐ぞなき』でしょうか。(笑…涙)

 ダンスでは惨敗したものの、へこんでばかりもいられません。白根から糸魚川へ敗走、もとい出陣です。その日の夕刻にさらなる戦いを控えていました。二年に一度開催される、マンションの駐車場抽選会です。現在住んでいるマンションには屋外と屋内の駐車場がありますが、屋根付きの屋内駐車場は12台分しかありません。ちなみに、屋内希望者は16名。競技ダンスでいえば、準決勝入り(ベスト12)を懸けた『同点決勝』です。のどかな田舎のマンションのエントランスホール、そこは競技会場のフロア同然、汗は飛ばずとも熾烈な戦いが繰り広げられました。予備抽選で箱に入っているくじをひきます。そのくじに記された番号順に、本戦でもう一度くじをひきます。胸は高鳴り、緊迫する瞬間。予備抽選は『3』で、本戦では『2』でした。マンションの屋内駐車場に決定、しかも希望の場所を選べる選択順番が2番目です。競技ダンスなら『銀メダル』ですね。その日ダンスはダメでしたが、マンションでは栄えある準優勝に輝きました。(笑)

 読者の皆さまへ、近況報告させていただきました。人生、山あり谷ありオアシスありです。盗んだ人も盗まれた人も、試合で勝った人も負けた人も、抽選で当たった人も残念ながら外れた人も、ハゲている人もハゲていない人も、みなさん思い悩みながら、それぞれの人生を歩んでいらっしゃることと思います。自分と同じ、ダンスの試合で結果が出せなくて思い悩んでいる、中高年アマチュア競技選手の皆さまへ。病重くなれば、ダンスや俗世間の事など、どうでもよくなることでしょう。「煩悩があるうちが花」と、実家のお寺のお坊さん(弟)が申しております。試合で負けると、喪失感のあまり力が抜けてしまいます。自分に腹が立ってまいります。相手のせいにもしたくなります。そして人の体も車と同じ、長年使っていると腰や膝など痛い所があちこち出てまいります。それでもこの年でダンスが続けられることは、本当にありがたいことなのですね。リーダーに感謝、パートナーに感謝。今を感謝しましょう。そして念ずれば、花開く?(笑)


著者名 眼科 池田成子

前の記事 次の記事 一覧へ戻る 前の記事 次の記事