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エッセイ

2009/06/09更新

ピアニストの健康エッセイ 1

皆様の周りに音楽家はいらっしゃいますか。
その人口は決して多くないため、どんな生活をしているのかあまり知られていないと思いますが、実は音楽家というのはかなりタフで長生きする人が多いのです。
私自身ピアニストですので、ピアニストからみた健康法、そして音楽と身体の関わりについて少しずつ綴っていこうと思います。

音楽でリラックス

何かとストレスの多い昨今、クラシック音楽に癒しを求める人が年々多くなっています。でも具体的に何の曲を聴いたらいいのかわからず、敷居が高いと感じる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

一般的にリラックス効果を期待するなら古典のもの、とくにモーツアルトやそれ以前のバロックの作曲家(バッハなど)がいいとされています。
人間が落ち着いている時の脈拍は成人で一分間に60〜80回、よって曲のテンポも一分間の拍数がそれと同数程度のものが良く、また一曲を通して一定であることが大切です。人間の心臓は耳から入ってきたリズムに影響を受けるという説もあり、テンポの設定は侮れません。
その点、古典の曲は大抵テンポが曲ごとに一貫しており、変拍子で突然驚かされることもなく心臓に優しいのです。なるべく緩徐楽章(ゆっくりのテンポの部分)を選ぶといいでしょう。
また、メロディーも調和を重視する時代の作品ですから、突拍子もない旋律はなく心地よく響くものばかりです。さらに耳触りがよいので繰り返し聴いても飽きず、聴いているうちに曲の流れをつかんで親しみを持つことができます。

拍が一律で単調、心地よいメロディー、とくれば眠くなるのは必至ですが、それこそがリラックス効果の狙い。音楽を聴いて寝るのはとても身体にいいのです。(ただし演奏会場での「いびき」にはお気を付けください。)
どうぞ「〜をしながら」ではなく、「音楽を聴き、そして寝る」という準備のもと、古典の音楽を楽しんでみてください。きっと気持ちのよい目覚めが待っているはずです。
 
おすすめは、バッハ:「G線上のアリア」や「主よ、人の望みの喜びよ」など。まずは有名なものから入ると良いでしょう。またモーツアルト:弦楽四重奏曲(全23曲)よりそれぞれの緩徐楽章など。弦楽器の響きが心地よい眠りを誘います。

http://miyukimaruyama.main.jp

著者名 丸山美由紀(ピアニスト・糸魚川市在住)

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