コラム

社交ダンス物語

2021/04/01更新

社交ダンス物語 297 眼科医、明日は我が身

 コロナで外出自粛、病院へ足が遠のくことが予測されます。40歳以上の読者の皆さま、年に一度の健康診断は、しっかり受けておられますか? 喜ばしいことにコロナ禍とはいえ、糸魚川ではドックを受ける方は減っておりません。先日自分も、一日ドックを受けました。とはいえ、自分に与えられた時間は、わずか40分。朝8時20分に検診センターへ集合、同日の午前9時には眼科の外来診療がスタートしますので。その日、入院患者さまの回診を早朝に終え、午前診療が始まる直前まで、駆け足で出来る限りの検査を受けました。(検診センターのスタッフの皆さん、無理言ってゴメンナサイ。ご配慮ありがとうございます。)先ずは身長と体重。それから採血。次に血圧測定。その時のこと、驚愕の事実が…。
「え? マジ?」
収縮期血圧が160以上あるのです! 再度測り直したら155。慌てて何度も測りました。でも、150以上です。(ひえーっ) 眼科医、往生際が悪い? 腕を替えて測ってみました。結果は同じでした。

 ちなみに、自分はもともと血圧が低い方でした。20代、30代の頃は、上は100ぐらい。年をとったら、体質が変わるんですね。若い頃は何ともなくても、ある日突然ということが…。血圧の薬、飲まなきゃいけないの? そこで自分と同期で、うちの病院の内科のM先生(第168話)に相談しました。
池田:「ドックで、血圧が160以上あったのですけど…。」
M先生:「……。ちょっと、ヤバいんじゃないですか?」
池田:「血圧の薬って、副作用あるの?(飲んでも大丈夫?)」
M先生:「副作用のない薬なんて、ありませんよ。」
医者のくせに、バカなこと聞いてゴメンナサイ。(涙)点眼薬や眼軟膏もしかり。副作用のない薬などありません。そういえば、自分が執刀させていただく患者さまから、このようなご質問を受けました。
患者さま:「手術は100%成功しますよね。絶対に失敗されたくありません。」
執刀医:「100%を求められるなら、医者に手術をさせないことです。」


 手術中に、大地震が起きないとは限りません。話を血圧へ。自分が専門としている眼も、血圧変動の影響を受けやすい臓器です。ある日突然、「視力が低下した」「見えない部分がある」「ものがゆがんで見える」などの症状に気づいたら、網膜静脈閉塞症(もうまくじょうみゃくへいそくしょう)かもしれません。この病気は高血圧、高齢者、糖尿病、緑内障の人に起きやすく、眼底出血を起こす代表的な病気のひとつです。40歳以上の日本人では、50人に1人みられると報告されています。人生100年時代です。40歳を過ぎたら、眼の定期検査を受けることを推奨いたします。

 病気の予防と治療には、血圧の管理がとても重要です。うちの病院には至る所に、自動血圧計が設置されています。先日、病院の講堂でダンスの練習を終えて、ドキドキしながら血圧を測ってみました。収縮期血圧が132で拡張期血圧が85でした。(ほっ)いえ、ほっとしている場合じゃない? 前述の網膜静脈閉塞症の発症を抑制するためには、収縮期血圧を130未満に管理することが大切ですし、眼科医の自分は患者さまにそう力説しております。ところで、自分は子豚のマーク、エースコックのワンタンメンを好んで食べています。もちもち食感のワンタン入り。子どもの頃から親しんだ味です。表示されている塩分相当量を見てみました。めん・かやく/スープで一食あたり6.6g。そこに、たっぷりのメンマとチャーシューをトッピングしたら、「ブラボー!」と歓声をあげたいところですが、天国の先に地獄が待っている? 美味しいものを食べる時は、塩分やカロリーなど健康を気にしちゃダメと言われますが、スープは半量以下にして、塩分制限に努めます。筆者と同じ血圧のお高い方、ともに闘いましょう。(ファイト!)


☆ドックの結果にて、「視力が足りません。」とのコメントが…
眼科医、仰天!!(ムンクの叫びマーク)
 うちの眼科外来で視力を測ってもらったら、セーフでした。(ほっ)

著者名 眼科 池田成子

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