研修を終えてAfter the Training

2年間を振り返って

2022年基幹型研修医 駒形 智紀

新潟大学精神科レジデント1年目の駒形です。
糸魚川総合病院で2年間初期研修を行っておりました。

私は学生時代から「精神科になるぞ!」とずっと心に決めていましたが、その上で院内に精神科が無い糸魚川での初期研修を選びました。
精神科に興味があるのに、なぜわざわざ精神科のない病院を初期研修先として選んだのか。それは自分が総合診療、プライマリ・ケアに多少の興味があったことも理由の一つではありますが、最大の理由は「専門分野なんてその後何十年も学べるから、それ以外のことをやりたい」「学生時代と違うスタンスで研修がしたい」でした。
学生時代、人の陰に隠れがちだった私ですが、糸魚川総合病院という小規模の病院に行ったことが幸い(或いは災い)して、人前に出る機会が激増しました。
結果的に、以前の私を知る後輩から「いい意味で別人になったよう」と言われるほどの変貌を遂げました。
糸魚川での2年間は私を大きく成長させてくれました。
ここまでが纏まらない自分語りでした。

ここからが私が最も伝えたいことになります。
初期研修医は病院で最も新米となる立場ですが、それが終わると今度は医局で最も若い立場である後期研修医となります。その際に冗談めかしてよく言われるのが「専門以外の仕事は君たちが一番できるから笑」という言葉です。
その言葉に正面から応えられるような研修を糸魚川でやってみませんか?

追伸.糸魚川のスーパーで寿司を買うならハピーが美味しかったです。

駒形 智紀

研修を振り返って

2020年基幹型研修医 宇治 若菜

コロナが流行り始め、ギリギリ卒業旅行から帰ってきて始まった、2年間の初期臨床研修はあっという間でした。
思い返すと、同期がいない中での初期研修で、初めは不安もありました。臨床推論の勉強会や救急での経験症例の検討会の場で、上手くプレゼンができなかったり、自分の意見や疑問を発信できなかったりしていました。
しかし各科指導医の先生が親身になって、丁寧にご指導くださったおかげで、徐々に自分の殻を破っていくことができるようになりました。病棟や救外のスタッフの方たちにもたくさん助けていただきました。

糸魚川総合病院での研修の強みでもありますが、外部講師の先生方のレクチャーの機会は貴重でした。身体診察のレクチャーや外来診療のコツなど、他ではなかなか教わらないことを学ぶことができました。

また、症例の検討や臨床推論の勉強会も、救外での対応を振り返ったり、学んだ知識のアウトプットの場になったりするので、大変勉強になりました。また、地域のニーズに応える診療が中心であるので、地域医療、高齢者医療を勉強できる場でもあると思います。診断・治療だけでなく、退院後の患者さんの生活を考えることも重要になってきます。そういった経験を積めるのも、糸魚川総合病院での研修の魅力の一つです。

救外や病棟でも、のびのびと研修できる素晴らしい環境ですので、このホームページを見ている学生さん、ぜひ一度病院見学に来てみてください!

宇治 若菜

中腰で

2019年度基幹型研修医 北山 祥平

無事2年間の初期臨床研修を修了することが出来ました。ご指導下さった先生方、職員の皆様ありがとうございました。2年前のみずみずしい気持ちが思い出されます。
初期臨床研修の目的に知識の増加と手技的技術の向上がある点は疑いようもありませんが、もう一点、中途半端な状態に耐える力というのも医師が培うべき素養と感じました。医療の実際として、特効薬を使う、あっという間に体調は良くなり後腐れなく元の生活へ戻る、そのような華麗で一直線な医療は稀です。実際にはパッとしない、宙ぶらりんで曖昧な状況がしばしば経験されます。この曖昧な状況は人を不安にさせます。自分の行っていることが成果につながる苦労なのか、徒労なのか分かりません。暗中模索の状態です。我々研修医は圧倒的に不足した経験と生半可な知識から曖昧な事柄を具体的な意味をもつ事象に落とし込もうとする向きがあります。苦しむ人を早く助けてあげたいという純粋な気持ちからかもしれませんし、自分を安心させたいという側面もあるかもしれません。これはとても危険な考え方です。誤った方向へ走ってしまうかもしれません。一方で一流と呼ばれる先生方はこの舵取りが絶妙です。待つときは待つ、攻めるとき攻める状況判断に優れます。能力というより度胸や鈍感さといった類の性質かもしれません。人事を尽くして天命を待つ、その間のゆっくりと流れる時間、凪の時間の過ごし方を知っています。文学者の内田樹さんは著書「死と身体」の中でこの能力を「中腰で我慢する力」と表現されており、まさにその通りと思いました。指導医はみな中腰なのです。目先のことでおどおどせず、中腰で耐える。この中腰で我慢する力の大切さと難しさを学ぶことが出来たのは初期臨床研修の大きな収穫でありました。

最後になりますが研修医という医師人生における多感な思春期を糸魚川総合病院の職員皆様の手助けのもと無事送ることができました。重ねて感謝申し上げます。また、忙しさに感けた私を献身的に支えてくれた妻、いつもニコニコ笑顔を振りまいてくれる娘に心より感謝申し上げます。

研修をふりかえって

2018年度基幹型研修医 渡邉 かすみ

糸魚川総合病院の先生方、スタッフの皆さん、そして糸魚川市民の皆さん2年間お世話になりました。
カンファレンスで無言を貫き、救急外来で立ち尽くしていた2年前の自分を苦く思い出します。糸病では単科で解決できる症例がほとんどなく、昼食を食べながら他科の先生に質問し、偶然を装って隣に座り画像を一緒に見てもらう、気軽に幅広く勉強していける環境がとてもありがたかったです。
また、研修中に妊娠、出産という人生の大きな転機を迎え、できないことが増えもどかしい気持ちもありましたが、皆さんにまっすぐ応援していただき、無事に母となり、仕事に復帰することができました。
糸病での経験を基礎として今後とも励んでいきたいと思います。ありがとうございました。

2020年4月
2020年4月