研修レポートTraining Report

「基本的臨床能力評価試験」で当院研修医成績順位が全国6位

日本医療教育プログラム推進機構(Japan Institute for Advancement of Medical Education Program, JAMEP)が主催して初期臨床研修医を対象に今年1月に行われた「基本的臨床能力評価試験」の結果、当院研修医5名の成績は全国で6位という好成績でした。全国417施設、7,669名の研修医が参加したこの試験で、当院の研修医の先生方の実力が一側面ですが垣間見ることができました。中でも、2年次研修医の瀬堂川先生は2年次順位1位という大変優秀な成績でした。

医療プロフェッショナリズムWSに参加して

2020年度基幹型研修医(現在2年目) 宇治 稚菜

今回、医療プロフェッショナリズムに参加し、多くのことを学び、また自分の普段の医療現場における振る舞いを見直すいい機会となりました。

「医療プロフェッショナリズム」という言葉は、医師になる前、そして普段医療現場の中でもあまり聞きなれない言葉でした。しかし今回のワークショップに参加して、自分自身の中にその言葉をあてはめながら考えることができました。

今までは医師が患者に対して、共感をもって接したり、責任をもって診療したりするといった、患者と医師との関係において必要になってくる要素、考え方だと思っていました。共感や配慮をもって患者さんに接することが基本的な医師のあるべき姿であると思っており、普段の医療現場ではそれを心掛けながら患者さんと接していました。

しかし、今回のワークショップを経て、医療プロフェッショナリズムは、患者さんとの関わりだけではなく、その医師個人自身にも特に大きく関わってくるものだと実感しました。今回私たちのチームでは「自己研鑽」を1つの今後の目標として掲げました。それは、医師として持つべき専門的な知識はもちろんのこと、患者さんに接するにあたって持つべき心の余裕、責任感を保つためにまず自分自身を高める姿勢をもつことが重要だと学びました。

今回のワークショップでは、看護師や医師、様々な立場から医療プロフェッショナリズムについてみんなで考えを深めたり、意見を出し合ったりできたので、研修医の立場からだけではわからないこともたくさん得られたので、非常にいい機会であったと思います。今後今回学んだことを医療現場において実践していきたいと思いました。

医療プロフェッショナリズムワークショップに参加して

2018年度基幹型研修医 腎臓内科 山崎 翔子

私が『医療プロフェッショナリズムワークショップ』に参加したのは、すでに研修医2年目、しかも2月という時期でした。

医療現場に1・2年もいれば何となく経験したことがあるような、様々な意見の食い違い・対立(医師―患者間、医師―看護師間、患者―家族間など)。それをロールプレイングし、多職種で意見を交わしながら、医療者としてあるべき姿を考えていく。つまりは、医療プロフェッショナリズムというものを考え、突き詰めていく、そんな1日でした。

「あ〜、こんなことあるよなあ。」という場面がしばしば。見たことや、聞いたことがある、もしかして、自分も自然にしているのかも…と自分の2年間の医療者としてのあり方を振り返らせてくれる良い機会となりました。頭ではわかっていても、実際にできているのか。こっそり心の中で「耳が痛いな」と思う内容でもあったからこそ、今後長年医師として働く上で非常に大切な時間であったのだと思います。

プロフェッショナリズムはある意味精神論ですから、一部の人はわざわざ講義にまでする必要はあるのかと疑問に思うかもしれません。ただ、その時あるべき姿というのは、時代の流れで変化していくところもあり、それを全体で共有していく必要はあると思います。また、実際それを完全に体現できる人がどのくらいいるのか、と言われると、残念なことに(自分も含めですが)そんなに多くはないと思いますので、「背中を見て育つ」ということだけでは難しいところもあるのだと思います。そんな状況で、このワークショップはやはり画期的だと感じました。

もしかしたら、繰り返し受講するのがベストなのかもしれません。まだ本格的な現場を知らない学生時代、これから実際働き始める1年目、現場が分かっている若手・中堅、そして後継者を育てていく立場のベテラン・・・と、医療者であり続けるからには切っても切り離せない、このプロフェッショナリズムという概念をその時その時で立ち止まって考える必要があるでしょう。

私はこのタイミングで受講したことは決して悪いとは思いません。これからスペシャリティを持って働いていくという環境の変化を目前に受講したことは、現在の自分に生きていると思うからです。一方で、もう少し早く受講しておきたかった…という思いもあります。そして、もう少し時間が経ってからまた受講して、自分は医療者として、人として、成長できているのかの再確認をしたいところでもあります。

糸魚川での研修1年目を振り返って

2019年度基幹型研修医 北山 祥平

研修医となって1年が経とうとしています。早いものです。糸魚川総合病院では地域に根ざした研修をさせていただいています。専門医制度の変革期に、あえて当院のような小規模市中病院を研修先に選択する学生の方は少なく、また情報も少ないかと思いますので1年間研修を受けた感想をこの場をお借りして書こうかと思います。

当院は人口42,000人の糸魚川市の基幹病院であります。市内で発生した傷病は原則全例が当院で加療される形になります。従って専門医の所在によらずあらゆる傷病の対応を行う必要に迫られます。研修医にとってはchallengingな環境かと思いますが大変勉強になります。また、地理的環境から大規模病院、都市とは異なり患者情報の追跡が容易であるとの特徴があります。そのため自らの選択が患者さんに与えた健康、社会的な影響を追跡して調べることができます。ご存知のように長期的なアウトカムを確認できる環境というのは研究活動に限らず、研修の上でも貴重であります。ソフト面で言えば看護師さんをはじめスタッフの優しさは県内トップです。間違いありません。

学生の皆さん、県内有数の当院研修環境を一度見に来てはいかがでしょうか。

病院忘年会
病院忘年会(筆者は一番左)