社交ダンス物語 1 「ご縁は酒の席」

コラム

 毎週月曜と木曜の夜にはダンスサークルへ通っている。もともとダンスに興味があった訳ではない。酒の席で隣にいた職場の仲間から「池田先生も始めますか?」と誘われ酔った勢いで「はい」と言ってしまったのが、習い始めたきっかけだ。
 シューズ持参ということで、5年前に足を骨折した時に履いていたリハビリシューズ(いわゆるズック)を持ってサークルへ足を踏み入れた。
 サークルの皆は目を点にしていた。ダンスの先生曰く、「皆さんダンスに憧れて入門されるのに、あなたはダンスとはどういうものか知らずに来られたのですね。期待して始めたひとは挫折するケースもありますが、何も知らずに始めた人は案外長続きするかもしれません・・・」
 サークルには一、二度顔を出して辞めようと思っていたが、以外にもハマってしまい、一年も続いている。

(つづく)

著者名 眼科 池田成子